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【シリーズ】実況者・Makioの大会後記 #1

【シリーズ】実況者・Makioの大会後記 #1

今年7月に開催された「Takaoka eSports Cup-プレシーズン」。
新型コロナウイルス感染防止対策としてオンラインで開催された第1回予選大会と第2回予選大会が終了しました。

続く9月5日開催の第3回予選大会もオンラインでの大会となりますが、今回は参加定員が増え、大会参加資格を北信越エリア在住プレイヤーから全国へと拡大します。

そこで、実況者を務める富山県eスポーツ連合の「Makio」さんに、これまでの大会の振り返りと第3回予選大会についてインタビューを行いました。

実況者を務める富山県eスポーツ連合の「Makio」さん

–北信越エリア在住プレイヤーに限定した第1回予選大会と第2回予選大会。地元のプレイヤーも多く参加していましたが、振り返ってみてどうでしたか?

Makio:第1回予選も第2回予選も、どちらも富山でもともとやっていたイベントに来てくれていたプレイヤーがメインに参加してくれていたので、印象としてはアットホームな感じがしましたね。
そこに加えて、オンラインだからこその、すこし遠い地域からの有名プレイヤーも参加してくれていたので、オフラインよりもオンラインのほうが今まで以上に幅も広がって実況していて楽しかったです。

–実力のある有名プレイヤーが参加してくれたことで、大会全体のレベルはやっぱり高かったですよね。

Makio:もちろん、そうですね。GRANBLUE FANTASY Versusはトップ8、シャドウバースはトップ4から配信していますが、その試合に出る選手はもちろん実力が高かったです。
特にGRANBLUE FANTASY Versusは、各キャラクターの職人たちが集まっていました。
格闘ゲームって強いキャラと弱いキャラがある程度はっきりするのですが、トップ8の段階でもいろんなキャラクターがいて、「このキャラクターの最高ランクが北信越のプレイヤーでいるんだ!」など、新しい発見もあったりと面白かったです。

–新型コロナウイルス感染防止によって“オンライン”の大会形式となっています。今まではオフイベントを中心にしてきたと思いますが、やっぱり実況しにくいなーとかって部分はあるんですか?

Makio:実況がしにくいとは思わないです。
でも、やっぱりどうしてもシャドバの試合の関係上10分遅らせての配信になるのでリアルタイムで視聴者のコメントとやりとりができなかったり、オフラインだとオーディエンスの反応をみて実況で話す内容を調整できますけど、それができなかったりと、配信ではもう少し見ている人を楽しませる工夫が必要かなと感じました。
ただ、オンライン大会の形式にして良かったこともありました。
配信内で行った視聴者プレゼントキャンペーンのコメントに「シャドウバースやGRANBLUE FANTASY Versusはプレイしたことないけど楽しめました」とあって、普段からゲームに接していない人やほかのゲームをメインでやっている方にも大会を観てもらえたことは良かったと思っています。

–配信は、これまでeスポーツを観たことがなかったという人に“知ってもらう”という意味でも、今後大切になっていきそうですね。
第1回予選大会、第2回予選大会で特に印象に残っているシーンはありますか?

Makio:GRANBLUE FANTASY Versusでの「えだ選手」のプレイングですね。
使用キャラのシャルロッテは攻撃を一方的に重ねていく行動をするのですが、そこに変化をつけながら攻めるあのプレイングがものすごく印象的でした。
「これされたら苦しいでしょ」というプレイが何度もあって嗅覚が鋭いなぁと思いながら見てましたね。
そのえだ選手に対して第2回予選大会で「Battery選手」がグラウンドファイナルでまくったのもすごかったですね。
ローアインという強くないと評判のトリッキーなキャラですが、まさに職人技が光ってました。
あまり強くないキャラクターを熟練度で勝ち切るのは、本当に観てて面白かったですね。

–第1回、第2回ともに、GRANBLUE FANTASY Versusのグラウンドファイナルはリベンジ劇が巻き起こっていますよね

Makio:実は意外とこのパターンってよくあるんですよ。
ダブルイリミネーションのトーナメント方式だと、ウィナーズで勝ったまま進んでいった選手は試合回数が少ないんです。
途中でルーザーズに落ちた人は、勝ち進んだそのままの勢いでウィナーズの選手が勝っちゃうってパターンですね。
今回の大会では配信もしてましたから、試合の同時進行ができなかったという意味でも、ルーザーズに落ちた選手が自分のテンポだったり体が温まった状態でグラウンドファイナルにいけたという側面があったかもしれません。
それと格ゲーあるあるなんですけど、前の対戦で負けているほうが実は有利っていう風潮があって、格ゲーは択(戦術の選択)を「前回はこの手が通用しなかった」とか「あの状況でこれをやられたから次はこうしよう」など用意ができるのは負けた側なんですよね。
つまり前回の反省を活かしやすく、修正しやすいんですよ。
一方で勝った側は、勝ったことを踏まえて戦術を変える変えないを考えるのですが、基本的に勝っているので前回通りの展開を作ろうとするんです。
それを負けた側がどう返そうかと修正するので、そういうのがいい具合にかみ合うとリベンジが起きたりするんですよね。

–シャドウバースはどうですか?

Makio:今は現在のカードのバランスが良くって、本当に色んなデッキがあって面白いです。
デジタルカードゲームってオンラインで対戦ができる、なおかつオンラインの大会もバシバシ行われているので、環境が見えるんですよ。
「今期はこれとこれが強くて、これに対するデッキはこれがあって」といった感じに。
特に今期はそれが顕著で、何種類も強そうなデッキがあり、その中でどれを選ぶのかというのが難しいんですよね。
それにカードが変わっていないのに環境がどんどん変化しているので、直近のみんなのカード選択がどんなものなのかということを敏感に掴んで調整してきた人たちが、勝ち進んでいったんじゃないかなという印象でしたね。
それこそ第1回予選大会で猛威を振るった「魔道具専門店ウィッチ」が第2回予選大会ではトップ4に残らなかったですし。
「魔道具専門店」を対策するカードやデッキが流行ったりすると勝ちづらくなるので、次はウィッチは魔道具をやめてみたりとか。
多様な環境だったので、プレイヤーは相手が何を持ってくるかを考えてデッキを選ぶっていうのが難しんですよね。

–なるほど。自分の戦略と相手のデッキがガチっとはまれば、グッと勝ちに近づけるということなんですね。そこにはやっぱり経験とかが大事になってくるんですか?

Makio:経験もありますし、デッキの相性をどこまで理解しているか、ということも重要になってきます。
シャドウバースはカードの引きに左右される場面もありますが、自分のデッキはどういったプランをとれば、相手のデッキに刺さるのか。
もともと有利なのか、無理をしなくてはいけないのかなどデッキ相性の理解度が一番勝敗に関わってくるのではと思います。

実況者を務める富山県eスポーツ連合の「Makio」さん

–第3回予選大会は、参加プレイヤー資格が全国へと広がります。どんな試合を楽しみにしていますか?

Makio:GRANBLUE FANTASY Versusに関しては、強豪の方が増えると「このキャラクターこんな強いプレイができるんだ」とかが普通に起こりえると思うんですよね。
そうなったときに、第1回、第2回に参加したプレイヤーたちがお得意のやり方でくるのか、それが通用するのかしないのかなど、どんな試合展開になるのかが楽しみですね。
シャドバに関しても128名の定員が埋まるほどのプレイヤーたちの熱意や高いモチベーションをとても感じています。
次の第3回予選大会は、現環境をみんなが研究して完成されつつあるタイミングなので、いろんなデッキが出てくると思うんですよ。
もしくは強いといわれていたデッキに対抗したメタデッキが出てきたり。
また新しい環境ができるのでそれだけでも楽しみですね。

次回大会は、GRANBLUE FANTASY Versusとシャドウバースともに、雰囲気がガラッと変わって、より一層盛り上がりそうですね!わかりやすい解説もしていただきながら、お話ししていただき、ありがとうございました。
次回以降も、大会終了後に毎回振り返ってもらって、印象に残っている出来事などを聞いていこうと思います。お楽しみに!